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実印の歴史について

2025.1.21

大阪の完全手彫り印鑑・手仕上げ印鑑・開運吉相印鑑のせんば堂・店主の近藤です。いつも当店のブログを読んでいただきましてありがとうございます。本日は実印の歴史について紐解きたいと思います。

 

日本の実印の歴史とその役割

実印は日本文化の中で重要な位置を占める個人の証明手段として広く使われてきました。その歴史をたどると、日本における印章文化の起源とともに、実印がどのように発展し、現代社会でどのような役割を果たしているのかを知ることができます。

古代の印章文化

日本に印章が初めてもたらされたのは、弥生時代から古墳時代にかけてとされています。紀元前57年、後漢の光武帝が日本(当時の倭国)の使者に授けた「漢委奴国王」の金印がその代表例です。この金印は、権力や地位を象徴するものであり、印章が日本において政治的な役割を果たす端緒となりました。

中世から近世への発展

平安時代以降、印章の使用は貴族や僧侶の間で広がり、文書の真正性を証明するために用いられるようになりました。しかし、この時期にはまだ「実印」という概念はなく、印章自体が限られた階層の特権的な道具でした。江戸時代になると、庶民にも印章が普及し始めます。特に商人や職人の間で、契約や取引の証明手段として印章が用いられるようになりました。この時代、現在の実印の前身となる「割印」や「判」が登場し、印章が社会的な信頼を築くための重要な道具となっていきました。

近代の実印制度

明治時代に入り、日本の近代化に伴って法律や行政制度が整備される中で、印章の役割も法的に明確化されました。1873年(明治6年)に「印章条例」が制定され、実印の登録制度が始まりました。これにより、個人が役所に届け出た実印を公的な場で使用することが義務化され、実印は個人の身分証明としての地位を確立しました。

現代における実印の役割

現在、日本では実印は主に契約書の締結、不動産の購入、相続手続きなど、重要な法律行為において使用されます。市区町村に登録された実印には「印鑑登録証」が発行され、その証明書は公的な証明手段として高い信頼性を持ちます。一方で、デジタル化が進む現代では電子署名やデジタル証明書が普及しつつあり、実印の使用頻度は減少傾向にあります。それでもなお、実印は日本文化の一部として根強い存在感を保っています。

おわりに

実印の歴史を振り返ると、それは日本社会における信頼と信用を築くための重要なツールとして進化してきたことが分かります。古代の権力の象徴から、近代の個人の証明手段、そして現代の多様化する証明方法の中での存在感まで、実印は日本人の生活と文化に深く根付いています。これからのデジタル時代においても、実印はその伝統的な価値を保ちながら、新しい形で活用され続けることでしょう。

 

 

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